モダニズム建築とは

モダニズム建築の代表作の1つ
ミース・ファン・デル・ローエのファンズワース邸

モダニズム建築(モダニズムけんちく、: Modern Architecture)または近代建築(きんだいけんちく)は、機能的、合理的な造形理念に基づく建築である。

引用元: wikipedia

造形理念という難しい言葉が出てきているので理念の意味も載せておきます。

理念は、ある物事についての、こうあるべきだという根本考え

引用元: Weblio辞書

つまりモダニズム建築とは、機能性と合理性についての考え方に基づいて設計された建築物のことです。

モダニズム建築には無機質でシンプルなデザインの建築が多く、これは当時の新素材であった鉄・コンクリート・ガラスが大きく影響しています。これらの新素材の登場により、これまでに実現することができなかった構造を実現できるようになったため、より機能性を求めることになったのだと想像できます。

また新素材の登場からもわかるように当時は世界的に工業化が進んでおり、人口の増加や都市の近代化がすすみ、建築工期や予算を縮める必要に迫られていたことも想像できます。そこから伝統時な装飾を無くしたり、ドミノシステムに代表されるような合理的設計が増えたと考えられます。

モダニズム建築の五要素

このような背景のモダニズム建築を大きく広めたル・コルビュジェは、モダニズム建築の5要素として以下の5つの要素を提唱しました。
※一般的にはモダニズム建築の五原則と表現されることが多いが、これは当時の誤訳がそのまま使われていることに起因しており、実際に内容を見ても原則とは言えず5要素という表現の方が適切だと言えます。

  • 自由な平面
  • 自由な立面
  • 水平連続窓
  • ピロティ
  • 屋上庭園

続いてこれらの要素について解説していきます。

ピロティ

まずは「ピロティ」から説明します
ピロティについて調べてみると以下のような説明になっています。

ピロティフランス語: Pilotis)とは、建築用語では2階以上の建物において地上部分が柱(構造体)を残して外部空間とした建築形式、またはその構造体を指す。

引用元: wikipedia

少しイメージが湧きにくいですが、筆者が個人的に撮影した今治市のみなと交流センター(はーばりー)の写真で解説します。

みなと交流センター(はーばりー)

まずはこちらが建物の全体像になります。

そして中央下部に注目してください。
柱だけで開放的な空間があります。

拡大するとこちら

みなと交流センター(はーばりー)のピロティ

これがピロティです。この建物の案内板にも「ピロティ」と記載されていました。
少しマニアックな案内板ですね。

屋上庭園

次の要素は「屋上庭園」です。「ピロティ」と違い言葉だけでもイメージが湧くと思います。

みなと交流センター(はーばりー)の屋上庭園

あまり屋上庭園感は感じませんが、なんとなくイメージは湧いたと思います。

自由な平面 & 自由な立面

続いて自由な平面・自由な立面です。

例えばレンガ作りの家を想像してみてください。
レンガ作りの家であれば、壁となっているレンガ部分がそのまま建物を支える役割を担っていることが想像できると思います。つまりそれまでの建築は「壁」は「構造」の一部だったわけです。

モダニズム建築では事情が変わってきます。鉄の利用により非常に強い構造を作ることができるようになったため「壁」は単なる仕切りに代わったのです。これにより柱だけで屋根を支えることができるようになりました。そして、それまでは壁がないとできなかったような広い空間を実現することができるようになったのです。

自由な平面・自由な立面についても写真で見てみましょう。

みなと交流センター(はーばりー)の自由な平面と立面

まず自由な立面が目立ちますね。
ガラスの外壁に木目の外壁。これは外壁が構造として建物を支える役割をしてないから可能な造りなのです。

そして自由な平面ですが、これはピロティを挟んで左右に屋内を作るというブロック構造に見ることができます。

水平連続窓

最後にご紹介するのは水平連続窓です。
これはもう説明しなくても大丈夫そうですね。

みなと交流センター(はーばりー)の水平連続窓

モダニズム建築以前の窓というのは窓枠という構造に支配されていましたが、技術革新によって窓を連続で並べるということができるようになっています。

まとめ

以上がモダニズム建築の五要素でした。
機能性と合理性を追求したモダニズム建築はその後の建築業界に大きな影響を与えており、非常に重要な概念となっています。